算数が直感でわかる子の秘密 ー 低学年のうちに育てたい“算数のセンス”
- 加藤ちか

- 10月10日
- 読了時間: 5分
なんで算数が苦手になるんだろう?
子どもたちを教えていて
気づいたことがあります。
算数が苦手になる子は
「=」や「×」などの記号の意味を理解しないまま使っている
記号の意味をとらえていないから、
ただの“記号”を並べて
ルールに沿って答えをだしているだけ。
だから、
計算はできても
応用や文章題が解けないんです。
感覚で理解している子は「式が見える」
算数が得意な子は
「=」や「×」「÷」などの記号の意味を、
感覚としてわかっている
だから、式を見ると、
この式が何を表現しているのかの
イメージが思い浮かぶ。
反対に、この感覚が抜けている子は、
ただルールに従って記号を並べているだけになってる。
「=」って何??
いきなり抽象的な話になったので、
もう少し具体的に見てみましょう。
「5+4=9」の「=」を日本語で説明してみて!
と言われたら、
なんて答えますか?
小1~3年生の子どもたちに聞くと、
「"答えは"」
とか、
「1たす1はの"は"」
なんて答えが返ってきます。
ちなみにうちの小2の娘は
「同じってことでしょ?」と即答。
さすが我が子、いい線いってる(笑)
「=」は“つり合い”を表す記号
「=」は
「左辺と右辺が同じ値をもつ」という関係を示す記号。
つまり“同じ”っていうのは、
数・量・金額・重さなどが
釣り合っているという意味。
シーソーがバランスを取ってる状態が
まさに「=」!
この感覚が、算数の分かれ道
「=」は“つり合い”みたいに
感覚で算数をとらえてるかどうかで、
その後の算数の伸び方が
まったく違ってきます!
高学年になると、
言葉で説明しても理解できます
けれど、
1年生のころはまだ
言葉だけの説明で理解するのは難しい。
でも、低学年のうちから
「=」のような算数語をしっかり理解していると、
算数苦手が急増する分数・割合・方程式などで
つまづかなくなります!
大事なのは「感覚で伝える」こと
低学年で記号(=算数語)を理解する秘訣は、
ズバリ「感覚で伝える」こと。
たとえば──
シーソーでまっすぐ止まった状態
綱引きで両チームが一歩も動かない状態
そんなときに
「これがイコールってことだよ」と伝えるだけで、
子どもは一瞬で理解する。
日常や遊びの中で算数を感じ取ることで
“なんとなく算数が体でわかる”ようになる。
これが、のちの算数理解にものすごく響いてきます!
掛け算や割り算も、体験から育つ
小2のうちの子とは、
日常でこんな会話をしてます!
私:「家族3人でお菓子を4つずつ食べたら、何個いる?」
娘:「4が3個だから…12個!」
私:「そうそう!それね“かけ算”ってことだよ。」
これを小1からやってるので
まだ九九は覚えていないけど、
かけ算の本質はばっちり理解してる。
最近では、
「唐揚げ10個買ってきたよ~3人で分けたら何個ずつ?」
と、実際におさらに分けさせて、
「1個余っちゃった」と、
「÷」の感覚も体験から自然に身についている。
算数の記号は、
こうやって日常の体験で意味を宿していくのです!
「計算はできるけど算数がわからない」状態
一方で、式をただ“書くこと”が
目的になっている子も多い。
たとえば、
文章題の中に、
「120円」「4人」「3倍」
っていう数字が出てくると、
とりあえず、
「120÷4=30」
って適当に数字をならべて
計算式を作ってしまう。
でも何をしているのか、
本人は全くわかっていない。
これって、
計算はできるけど
算数はわかっていない状態!
記号を日本語に訳せない=理解が伴っていない。
まさにそこに算数苦手につながる壁があるのです!
方程式がパズルに見える理由
私は学生の頃は方程式を解くのが大好きでした。
だって、パズルみたいで楽しかったから。
それはきっと、
小さい頃から記号の意味を
感覚で理解していたから。
=は“つりあい”
+は“集める”
-は“比べる”
×は“くり返す”
÷は“わける”
こんな感覚があるから、
中学で習う代数も直感的に理解できる。
でも、=を「答えは」と思っていたら、
連立方程式なんて絶対わからない。
右と左の関係が見えていないから。
四則演算のルールがわからない理由
「2+3×4=?」
かけ算を先に計算するっていう
ルールがあるけど、
私は、3×4が“ひとつのかたまり”に見える。
“3が4回ぶん”というイメージがあるから、
自然と×が先になる。
でも感覚がない子にとっては、
「ルールだから」先にかけ算をするだけ。
算数が直感でわかる子のヒミツ
算数が直感でわかる子って、
数字や記号の“意味”を自分の体験でわかってる
という特徴があると思う
逆に頭で覚えた子は、
応用問題や文章題で必ずフリーズする。
算数は理論でも根性でもなく、
感覚の教科だと思うのです。
日常の中にこそ算数の入口がある。
まなべるあそびばでは
うちで大事にしているのは、
問題を解けたかどうかではなく
算数の本質をちゃんと理解してるかどうか
を見ています。
だから、
正解を早く出すことよりも、
「なんで?」「どうして?」と
考える時間を大切にしています。
ドリルや暗記ではなく、
絵を描いたり、具体物を動かしたりしながら、
記号の意味を“体で理解する”学び。
子どもたちが数字や記号を
“自分の言葉”として感じられるように。
それが、まなべるあそびばの算数です。
「考えるっておもしろい!」を体で感じる算数。
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