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簡単なはずの文章題でつまずく子どもたち…その原因は?

まなべるあそびばに来てくれる子どもたちが、

どんぐり問題を解くようになって1ヶ月ほど。

昨日、ものすごく成長を実感する瞬間がありました🌱


「土台となる思考回路が定着したんだな」

そんな考察をしています🔍


そのきっかけとなったのが、

体験に来た子に必ず挑戦してもらう通称「カメ問題」


今日は、このカメ問題を奮闘する子どもたちの姿から、

“考える力の回路がつながる瞬間”についてお話します。


超難問!?カメ問題とは?


小学校1年生向けの文章題。

ずばり、こちらです↓

あかいカメと しろいカメが います。あかいカメは しろいカメより 6ぴき おおいです。いま、かぞえたら、あかいカメは 8ひき でした。 では、みんなで カメは なんびき いるのでしょう。

大人から見ると「こんなの簡単じゃん!」と思うのですが…

実際には、3年生でもフリーズする子が出るんです。


まだ“回路”ができていない


でもこの問題、

大人でも瞬間的には答えられません。

頭の中ではこんなやり取りが行われています。


①あかいカメと しろいカメが います。

(頭の中)赤と白の縁起の良さそうなカメを想像する


②あかいカメは しろいカメより 6ぴき おおいです。

(頭の中)何匹かはわからないけど、赤いカメが6匹くらい多い絵を想像する


③いま、かぞえたら、あかいカメは 8ひき でした。

(頭の中)赤いカメの数が確定


④ってことは、白いカメの方が6匹少ないから・・・

(頭の中)白いカメが2匹のイメージが出る


⑤つまり、8+2=10匹だ!

(頭の中)赤と白のカメがはっきり10匹いる


簡単ですね~


しかし、低学年の子どもはどうでしょう?

何がわからなくてフリーズしてしまうのでしょうか?


実は、まだ低学年のうちは、

「文字や数字を読んで、

その内容を正確に頭の中にイメージを浮かべる」

という回路そのものが未熟なのです。


「赤いカメが白いカメより6匹多い」という文章は、

赤いカメも白いカメも何匹か分からないから

パッと絵や映像が浮かばない


条件が曖昧なまま数字だけが提示されると、

頭の中にイメージを作れずフリーズしてしまうのです。


そうなると、

次に赤いカメの数が確定しても

そこから思考がつながっていかないのです。


“考えない”癖がつく学び方


小1向けの学校の宿題やドリル学習の文章題はこんな感じ。

あかいカメが8匹います。しろいカメはあかいカメより6匹少ないそうです。 しろいカメは何匹でしょう?

なんと単純!!

これなら複雑さがないので、

一単語ずつ丁寧に頭の中でイメージを描かなくても解けてしまいます。


しかもプリント学習では同じ型の問題を繰り返すので──


「多い」って書いてあったら足し算

「少ない」なら引き算


こんな“やり方暗記”で正解できてしまう


その結果、「文字や数字を読んでもイメージを出さない」癖がついてしまうのです。

(読んでるようで文字を追ってるだけで、何も頭に入っていない現象ですね。)


だから初めて複雑な文章題に出会ったとき、

問題を解くのに必要な回路を使えなくて、

まったく歯が立たないのです。


誰にでもある力


ただしこの文字や数字からイメージを想起する力は、

才能や遺伝の問題ではありません。

人間であれば誰にでも備わっています


違いは「その回路を使った経験があるかないか」だけ。


そしてこの回路は、

より複雑な思考回路をつくる土台になります。


だからこそ、早いうちに定着させ、

新しい回路をどんどん増やしていく必要があるんです。


低学年のうちが思考回路育成のゴールデンタイム!


10歳頃までの脳の成長にはこんな特徴があります👇


  • 考えるたびに脳の中で回路がつながる

  • よく使う回路はどんどん太くなる

  • 逆に使わない回路は整理されて消えていく


そして残酷な事実。脳には、

「12歳ごろに使っていない回路を整理する」

という機能があります。


これは脳のエネルギーを節約するために誰にでも起こる自然な仕組みです。


つまり──

12歳までに思考回路を使っていなければ、

その後の人生で新しい回路を増やすのはほとんど不可能。


しかも現代は超情報社会。

ゲームや動画は情報がすでに映像化されているので、

自分でイメージを立ち上げる機会が少ないのです。


現代の子どもたちは、

日常生活ではイメージを想起する回路が育ちにくい環境にあるのです。


回路がつながる瞬間


とはいえ、

カメ問題も最初は大苦戦する子どもたちですが…


時間をかけてうーんとうなっているうちに、

ある瞬間、バチバチっと回路がつながります。


音が聞こえるような衝撃とともに

「わかった!」という快感が訪れる⚡


その時の子どもの表情は本当に素晴らしいんです✨


面白いことに、

一度回路ができると、

あれほど苦戦した問題が

「なんでできなかったんだろう?」

と思えるほど簡単に見えてくる。


新しい回路が定着し、

無意識に使えるようになるからです。


“ひらめき”が学びを楽しくする


この「ひらめきの瞬間」を体験すると、

子どもは一気に表情が変わります。


普通の文章題は嫌がるのに、

この複雑な問題は「またやりたい!」と言う。


それは、この気持ちよさを知ってしまったからです。


学びが「楽しいもの」に変わる原点は、ここにあります。


今だからできること


だからこそ大切なのは、

低学年のうちから少しずつでいい。

自分の頭でイメージを描き、

考える回路を使う体験を積み重ねることです。


子どもが「わかった!」と自力でひらめいた瞬間に、

脳の中で回路は確実につながり、

未来へ続く大きな財産になります。


まなべるあそびばでは、ドリルや暗記ではなく、

文章題を絵に描きながらじっくり考える算数に取り組みます。


最初は難しく感じても、必ず「ひらめきの瞬間」がやってきます。

そのときの子どもの表情は、本当に輝いているんです✨


「うちの子にも、この体験をさせてみたい」

そう思ったら、ぜひ一度体験にお越しください。

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